1章.平穏が終わるとき

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手早く着替えて下に降りると、ほんわかとした笑みを浮かべたかーちゃんと鈴音がお喋りをしていた。 「本当に、毎日毎日ごめんなさいね~。私じゃ、どうやっても起きないのよ~」 「いえいえ。慣れてますから」 …実の母親より扱いに慣れるなっつの。 「あら~。翔ちゃん、おはよう~」 「……はよ」 俺はかーちゃんに挨拶を済ませ、冷蔵庫から牛乳を取り出す。 朝はやっぱり、牛乳だよな。 「それ飲んだら、とっとと行くよ」 鈴音が、そう声を掛けてきた。 「え?まだ余裕あるじゃん」 「私の余裕がないのよ!今日は日直なんだから!」 ……そんなら、とっとと行けばいいのに。 「放っておくと、あんたまた二度寝するかもしんないからね。どうせ学校近いんだし、監視よ監視」 「……信用ねーのな、俺…」
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