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とりあえず笑顔で扉を閉めた。
「むーかーつーくー!!!!」
しばらく『ムカつく』を
連呼しながら部屋をぐるぐる歩き回ったけど
まったく怒りは治まらず…
再び
「むーかーつーくー!!!!」
と大絶叫。
「ガチャ。」
「声が廊下まで聞こえてるっつーの。」
「だって。」
「健くんと翔平くん来た?」
「あっ、うん。」
「じゃあ聞いたよね。今日の予定。」
「うん。てか奈緒聞きに行ったんじゃないの?」
「うん。聞きに行ったらさぁ、天道キャプテンが他の1年生女子のところに伝えてきてって。
だからすぐに帰ってこなかったわけ。
で、何で健くん達が来たかっていうと健くん達も同じようなことさせられてて、たまたま廊下で会ったときに『2人の部屋の前を通るから、りおちゃんに伝えておくね』ってあの爽やかな笑顔の健くんに言われたからついお願いしちゃいました。」
「なるほど。」
「てかさぁ、なにその格好。」
「ジャージ。」
「いや、見りゃ分かるよ。 あのさぁ、まさかだとは思うけどその格好で…。」
「出たよ。」
「あー…そう。その漫才で使うようなジャージはどこで手に入るわけ?」
「欲しいの奈緒?んーあげても良いけど中学のときのジャージだから名前入っちゃってるんだよね。」
「勘違いがすぎるんだけど…。欲しいわけないでしょうが。前髪は小さい子みたいにぴょんって結んであるし。」
「うん。」
「はぁ。これじゃあ、健くんもさすがに幻滅しただろうな…。」
「ん?何が?」
「いや…なんでもない。」
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