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ジョギング用のジャージに着替えはじめていると健がかえってきた。
「ただいまー。」
「おかえり。早く着替えろよ。」
「はいはい。」
「さっきさぁ。ジョギングにりおちゃんも誘ったんだ。」
「ふーん。………はぁ"!?」
「何?」
「俺、先に行く。」
「おい、ちょっと待てよ。」
「………!?何で扉の前に立ってんだよ。」
「だって健くんに待っててって言われたから。」
「あっそ。」
「ごめんね、りおちゃん。待たせちゃって。」
「大丈夫。」
「じゃあ行こっか。」
後ろに2人の会話が微かに聞こえる。
エレベーターはこういうときに限ってすぐに来ない。
「ピンポーン」
「おっ、エレベーターちょうど良いタイミング。」
「結局追いつかれたし。」
「まぁ、いいじゃん。」
「どうもすみません。一緒で。」
「いいえ💢」
「ほんと、びっくりするぐらい仲悪いね。」
「いつも干物が色々やっかいなことするからだよ。」
「はぁ!?こっちのセリフなんですけど。」
「はいはい、ケンカ止め。」
「ピンポーン」
「じゃ。健、後で。」
「おぅ。」
翔平はこっちを振り返らずにエレベーターから走って出ていった。
「よくあんなのと仲よくできるね。」
「ぶっきらぼうなだけだよ。アイツは。」
「そう?アイツって根っこからシワシワのヨレヨレのカラッカラッってかんじだよ。」
「ハハハハハ。まぁそういわれてもおかしくないところもあるね。」
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