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その後、奈緒にブツフツ言われ……大学に到着。
女子がキャーキャー騒いでいる声がエントランスにこだましている。
「あぁ、また嫌な顔してる。」
奈緒は指を差して笑った。
指の先を追い掛けると
バスケットボールを小脇に抱えた小田翔平がいた。
あからさまなぐらい嫌な顔で女子の囲いから出ようと試みている。
「モテる男は大変だね~。ってそういえば翔平くんて彼女いるんだっけ? 」
「知らなーい。そもそも興味ないし。小田ぐらいの人ならいるんじゃん。」
そう言って歩きだしたあたしを呼び止める声がした。
「おい、干物。」
なんであたしに話し掛けるかなぁっ!!
みんなこっち睨んでるじゃんか💢
「何?」
「メガネじゃ練習できないじゃん。」
「ちゃんとコンタクト持ってきてるから。」
「ふーん。」
「早く練習に戻れば??」
「干物に言われなくても戻るよ。」
ほらね。
何この感じ。
めっちゃくちゃ睨まれてるし……
「何あの子」
「ぱっとしない感じだよね」「何で翔平くんはあの子に話し掛けたの?」
「何なのマジ。彼女??」
次から次へとあたしへの文句が嫌でも聞こえてくる。
いやいや皆さん……
何か勘違いされてるようですけど
彼女じゃありませんし
皆さんがアイツに相手されないのはあたしのせいじゃありませんから……
「りお、顔がもんのすごいことになってるよ。」
「えっ💢。」
「はぃはぃ。講堂に移動しましょうねー。」
「あっ、その前に売店寄るっ!!」
売店に着くと一目散にお気に入りの抹茶ラテを手にしてレジに向かった。
「りおーお菓子とか買わないの?」
「うん。今日はいらない。」
とりあえず抹茶ラテを飲んでイライラを落ち着かせたかった。
一口、二口……
あぁ~ダメだぁー
イラいらするぅっー💢
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