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―お願い、私を殺して―
そう言いながら転がり込んできたのはどれだけ前だったか。
あの日、外は台風で大雨に雷暴風ととても眠れる状況じゃなかった。
窓は雨と風でガッタガタとなり、その音をかき消すほどに大きな雷、昼間のような明るさの稲妻。
眠い、眠いのにうとうとしだすとでかい音で目が覚める。
そんなイライラ募り限界近い夜中の三時。
ぷぃ…んぽぉーん
電池が切れかけて間抜けな音になったチャイムが妙に綺麗に届いてきた。
『こんな時間に誰だよ…』
のそのそと布団から這い出る。
玄関へ向かう間にも、間抜けな音は鳴り続ける。
『うっせ…何の御用ッスか!』
イライラ隠さず力一杯戸を開けた、そこには
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