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数日後、彼は、あの男のアパートの前にいました。
只々無言で男の部屋の前に来ると、
――いよいよだな。
「…あぁ」
――なに、口を塞いでそれを押し込むだけだ。小学生でもできる。
少しだけ銀色を見ると、チャイムを鳴らしました。
「はい、誰でっ…!」
片手で口を塞ぐと、もう片方の手に持っていた銀色を押し込みました。
男は、少しだけ抵抗する素振りを見せましたが、直ぐに崩れ落ちてしまいました。
――終わったな。
「…まだ終わってない」
――そうか。次はどこに行く?
「…解っているくせに。お前は俺だろう」
―――まあな。すぐに行くのか?
「…当たり前だ」
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