未来修正

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 ある日、いつものように鏡に問う。  出てきた結果は「卵で食中り」だった。  勿論ボクは卵以外の食べ物も探った。  しかし、どの食べ物でもどこかに体をこわす要因が含まれていた。  年も年だし、体にガタがきていても仕方がない。  ボクは諦め、一番ましな物を選んだ。  数日後、一番条件良く安全だった筈の取引先が倒産した。  それを期に、どんどん会社は傾いていく。  やがて、あの大学時代に味噌汁をこぼす筈だった教授と、ボクの代わりにトレイをひっくり返した生徒が、共同で長年研究してきた物が世界的に認められたと知る。  なんでも、あの失敗が元で手伝いをさせられ、そのまま今まで研究し続けていたようだ。  その後、推されていた会社が大企業になっていた事、告白されたが無視した女が莫大な遺産を手にし、我が子は借金まみれの無職となった。  鏡はどの未来も悪くなる物ばかり映し出す。  ボクはどんどん窮地に追いやられていった。
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