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やがて、あれだけあった貯金も全て妻に持って逃げられ、ボクは独りぼっちになる。
無駄に広い家は二部屋くらいしか使わなくなり、料理をした事がなかったせいでキッチンは散らかり放題。
おかしい、こんな筈じゃなかった。
ボクは部屋の真ん中に転がり、鏡に問うた。
どうすればいい。
鏡はいつものように光り出し、ボクの未来を映し出す。
それは遠いあの日、この部屋の半分もない部屋で視た光景。
何度問うても変わらない。
もうボクの道はこれしか残っていないのか。
未来は確かに視れた。
そしてその通りになった。
でも、ボクが望んだ未来はこんなじゃなかった。
戻れるなら戻りたい。
でも、今更やり直しても…
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