こんな、夢を見た。

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 カバだ。  左の後ろ足をピンと伸ばし両の前足を華麗に舞わせた、沢山のフリルのスカートをはいたカバだ。  それが小さな池の真ん中に立っている。  唖然とそれを眺めていると、像の陰から同じポーズを取ったカバが、ちょこちょこと足を動かして出てきた。 「二足歩行の、カバ…」 「校長とお呼びなさい」  校長だと名乗るカバはどれだけ眺めてもカバ、しかし石像があるのだから学校の関係…者なのだろう。 「逃がすわけにはいかないわ。あなたは死を知るものですもの」 「残念だが、ここで死ぬ気はない」  カバはくるくると舞いながら近付いてくる。  さっと走り出し、校舎に入ってまいてやろうと思ったが、カバはその見た目に反して俊敏に反応し、直ぐ後ろを追いかけ走ってくる。  こうなったら屋上から落としてやろうと階段を探す、しかし階段はどれも下りしかなく、しかもどれだけ下っても階層が変わらないのだ。  カバはまだ後ろを走っている。  仕方なく、窓から外へとでた。
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