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超距離を歩くことで、足がどんどん重くなっていき、疲れが増してくる。
嫌になってくる。
まだ家は先の方だというのに、
自分は情けない。
そう思った。
こんなところでへばっているわけにもいかない…。
後輩にこんな姿を見せたくない。
だから頑張って歩いた。
しばらく歩くと…
やっと国道が見えたのだ。
店もある。
腹も減っていた。
胃のなかは空っぽの状態だった。
自分だけじゃない。
恐らくこの子も腹は減っているはずだ。
さきほどから手をずっと腹に抑えている様子が見られる。
I町だ…。
俺「ベ○マル(※)着いたよ。やっと食べれるね。なんか買おうよ。」※店の名前
生徒「……。」
なんとこの子、うずくまっているではないか。
腹が痛いのか?
俺「大丈夫!?腹痛いの?」
生徒「腹減りすぎて…気持ち悪くて…お゛ぅえ゛…。」
俺「なんか買ってくるから!そこで座ってて…!」
俺は急いで店の中に入り、食品を探し回った。
店のなかは商品が床に散らばっていて、悲惨な状態だった。
俺「…ひでえ。」
パンに飲み物…そして、お惣菜。
かごに入れまくった。
俺はすぐにレジ並んだ。
しかしレジに店員はいなかった。
サービスカウンターで清算することにした。
清算を終え、急いであの子の元に向かった。
ベンチでぐったりしている様子だった。
食べ物を与えた。
すると…
生徒「ごめんなさい…買って頂いて…後で必ずお金返しますから…。」
俺「何言ってんだよ…。早く…ほら…食べろよ!」
生徒「すみません…。頂きます。」
腹が空きすぎたのか、
食べるスピードがかなり速い。
俺「…よく噛んで食えよ?詰まるぞ。」
生徒「はい!…もぐもぐ…ごくごく」
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