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恐る恐る窓を見上げると電信柱が揺れているではないか。
「なんなんだよ…これ」
見たことない光景に驚愕する自分。
揺れの強さがまたしても増す…
俺「死ぬのかな…嫌だな…」
一瞬、世界の終わりを感じた…。
もうだめだろうと。
さっきまで隣にいた幼児が泣きわめいている。
そりゃそうだ。
強い地震が来たら誰だって不安になる。
がたがたがたがた…
揺れる時間がやけに長い…
自宅が気になって仕方ない。
一刻も早く家に戻らねば。
いまの自分には、家族のことしか考えられなかった。
学校にいる妹も心配だ…!
「頼む…無事でいてくれ…」
自分は必死に願った。
電車はI駅近くで強制的に停止した。
「………。」
地震がようやくおさまったのだ。
「あ!!電話しないと…。」
真っ先に携帯を取り出し、家族に連絡をした。
○○○-××××××××…。
「出てくれ早く…」
プツンッ…プープー
回線が切れた…。
「は!?なんで?」
「あ…」
なんと圏外になっていたのだ。
アンテナのマークがOFFと表示されている。
俺「使えねー携帯だな。」
俺「うぅ…寒い。」
急に寒さが増してきた。
エンジンを切っていたため、暖房が効かないのである。
俺は恐る恐る窓をみたら、驚いた。
「え゛…。何これ…?」
雪が降っている。
風にのっていて勢いがある感じだ。
福島ではあまり雪は降らないので、その光景にびっくりしてしまった。
昔はよく降っていたのだが、
俺「なんで雪降ってるんだ…?異常気象だろ。」
電車はとても走れる状況ではないので、俺たち乗客は皆強制避難され、その場から電車を降りることになった。
あまりの寒さに外に出るのに抵抗してしまう。
俺「ここから帰るとなると、最低でも5時間はかかるな…。」
自宅まで距離は30Km以上もある。
道も混雑のあまり、タクシーも呼べない状況だった。
「どうすりゃいいんだよ!くそ!」
焦りのせいか、態度が乱れる自分…。
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