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三歩
ひとりぼっちの帰り道で僕は
君を探していたんだよ
偽者の月が
あがって落ちてくの
ただ僕は見てたんだよ
ここからじゃ影に追われて
もう見つからないのかな
逃げ出すように僕は 僕は
走り出すこの瞬間が
ナニカを置いてくの
踏んだ大地から寂しさを
閉じた瞼から幸せを
無口で何を示せるの
あのときの花火は
僕の胸の中だけに
お互い 歩みだすのが今なら
何も言わずに
少し後ろを僕は進むから
振り向かないでね
探しものは見つかったかい
夢の中に置いてきたナニカを
またここで見つけられたら
あの時とは違う涙が
見れる気がする
探しものは見つかったかい
確かめあうこともしないで
あの時離した指先から ほら
あのときの花火は
僕の胸の中にだけ そっと
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