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op-li
涙の滴は銀色に瞬いて
陰の深まりは夜に同化する
光と闇の対照は溝を開けて
潜航するようにこの身は消える
歌声さえ薄れたその世界
仕草すら隠した暗がりの中
飽和して褪色して遠ざかる
同化して透過して放り出す
触れた指先は何一つ掴めない
抱えた両腕は心一つ掬えない
時の虚しさを
終の空しさを
映しだす眼は移ろいを捉えて
ありのまま過ごす今を満たす
追憶と感傷の全てに鍵を掛けた
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