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赤髪の女性がそう言った瞬間、少女を背負った茶髪の少年が現れた。
「ありえねぇ。あの球体を……餓鬼、てめぇは一体なんだ?」
「うえっ!? えと……いや、すいません」
「なにを謝ってんだアホ。まぁ、俺達もこいつの力を良く解ってねぇ。だが多分。俺の推測だが、こいつの力は調和、だと思う」
びくついている茶髪少年の頭を軽く叩いた後、男の問い掛けに答える。
「調和? なにを馬鹿げたことを……まぁ良いや。とりあえず、次は殺す」
男はそう告げ、振り返ることもなく部下達を連れこの場から立ち去った。
数秒後、辺りは静寂に包まれる。
ふと、背負われた少女が目を覚まし、少年を凝視
した。
「………貴方は嫌いです弱虫は嫌いです」
「……はい? なんて?」
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