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ガチャ
内側からドアが開いてちっこいふわふわさたやつが出てきた。
「わぁー。永斗君ですよね?僕、同じクラスの黒鉄龍汰って言います。中で会長がお待ちですよ!」
俺はこいつがあまりにも女っぽくてびっくりしていた。
「永斗君?」
『あ、あぁ。失礼します。』
「では、僕は失礼します。じゃあ、頑張って永斗君♪」
『あぁ。またな。』
「珍しいなぁ。龍汰が自分から人に話しかけるなんて。」
俺は声のしたほうを見て…
やはり男の俺から見ても一色椿はかっこいい。
この男はこの紅黒大学付属蒼白学園の理事長の息子である。
(くそ、容姿◎頭◎権力◎こいつにたりないのは人間らしさだ!)なんて失礼なことを考えてながら。
『お久しぶりです。一色会長』
「そんな、堅い言い方するな。昔みたいに『椿お兄ちゃん』でいいぞ。永斗。」
いや、駄目だろ。
『じゃあ、椿先輩で…』
若干文句ありげな顔しながら椿先輩は
「まぁ、いい。それよりお前はつくづく魅力的なんだな永斗」
『よく、言葉の意味がわからないのですが。』
「だから、あの龍汰が自分から人に話しかけるなんて珍しいことなんだよ。あいつは今…あぁやって自分をふるいたたせてるんだ。」
……
色々聞きたいことがあったが聞いちゃいけない気がした…
『そ、ですか。で、今日の要件は何ですか』
「あぁ。そうだったな。明日からお前たち兄弟がこの生徒会の書記だ。以上。海斗によろしく。あと、明日の入学式の準備は9時からだ遅れたら…わかっているな?」
そういって椿先輩はものすごくいい笑顔を見せてきた。
行くしかないよな…
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