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四人で写る写真はあまりない。そもそも四人で写るためには写真を撮る人が欠けるのだ。
この写真は最後に四人で撮ったときのもの。高一の夏だ。このときは未来のことなんかなにも考えていなかった。
「お前やっぱ太ったな」
隆二を見ながら武志が言った。
「いいだろう、メタボにはほど遠いぞ」
「いや油断してたらあっという間だぞ」
あっという間。本当にあっという間だった。おれの青春はあっという間に、いや、なにも言う間もなく終わってしまった。
こんな風に思い出に浸る日々だけが長々と過ぎていくのだ。
ちなみにさくらとの写真はさくら本人に半ば無理やり持たされた。
友達の写真を持ち歩くためには彼女の写真も持ち合わせなくてはいけないらしい。
訳のわからないルールだ。
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