プロローグ

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体がきしむように痛い。 痛みが蛇のように身体中をはって全身に行き渡るようだ。 あれから何が起こったというのだ、 こんなところで寝そべっているし。 私は真っ暗な空を見上げるように寝そべったいた。 星も雲も、ましてや光などなにもなかった。 ここは死者のための世界。 この世界で全ては無にかえるといくぁれとぃる。 本当かどうかは知らないけど、お母様はそう言っていた。 ぼーっと空を眺めていても仕方がないため、神経に鞭をいれて体を起こした。 地面に手をついた時、やはりこの世界は元いた世界とは違うのだと実感する。 水が張ってあるような感覚だ。 少し濡れた感覚もある。 右手を目の前にかざした。 「・・・・、」 左手も目の前にかざしてみる。 「どうして・・・」 突然私の中に存在したそれは私の動きを封じるような重さだった。 私より、きっと重い。 それほどの大きさでもないはずなのに・・・
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