家族-family-

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深い闇。そこは、何も無く、ただ…黒という色しか無い世界。 そんな中に、ソラは身を流すように力を入れず、ただ闇の中を漂っていた。 「………………どこ…だ?……」 ソラは闇の中で目を覚ました。そして、ソラ自身も力が入らなかった。 「………俺の深層心理…ってやつか?」 ソラは少し笑いながら言った。だがしかし、ソラがそう呟いても何も変化は無かった。 (深層心理……間違ってはいないな…。実際、覚えてる事なんて歳ぐらい…後は覚えてない…) そうソラが心の中で思ってると、ソラの頭の中に、何かが語りかけてきた。 ドウシテ、ナンデモヤヲシテルノ? 「!、どうしてって………………どうしてだ?」 そう、ソラは記憶が無いため、何でも屋としての記憶が無い。 「そもそも……何でも屋なんていつからあったんだ?」 ソラは考えた。この、何でも屋の意味を。いつ作られたのか、何のためにあるのか、何故自分がそんなところにいるのか。 考えが止まらなかった。だが、そんなソラが何かを考えようとした瞬間… 「!?」 景色は突然消えて、雨が降ってる夜のビル街の前にソラは現れた。 「……なんだよ…これ…」 突然の事にソラは声を荒げる。だが、ソラが歩き出した瞬間、次の言葉で目を覚ます。 「ココハオモイデノバショ。ナツカシイトハオモワナイカ?シン」 「!!!!」
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