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「ハァ……ハァ………」
自分のベッドから目が覚めるソラ。自分の顔に手を当てると凄い汗をかいていた。
「………………」
酷い寝汗を見た後、ソラは咲の寝顔があることに気づいた。
「…スゥ………スゥ…」
「……寝息なんかたてやがって…」
ソラは笑いながら呆れたような顔をして、咲の寝顔を焼き付けて再びベッドに眠りこんだ。
「そういえば、有紗ちゃんって結局、何の魔法だったの?」
「ん?」
朝食時、食堂に行くと珍しく有紗の姿があり、一緒に朝食を食べていた咲達。その時、咲はふと思い出した事を言った。
「あのあと、結局忘れちゃってましたからね…」
シーナは苦笑いしながらこの前の出来事を思い出していた。
「あたしの魔法は『身体能力が向上する』だよ」
有紗は朝食の白米を食べながら言った。
「凄い具体的な魔法だな」
「いや、そうでもないぞ」
山久の言葉にスイは拒否をした。
「どういうことですか?」
静は分からなかったのでスイに聞いてみた。
「魔大戦(大二次魔法大戦)では、南洲の部隊は自身の身体的な能力を重視にして戦っていたときくぞ」
「それって、素手で戦っていたって事ですか?」
咲は聞いてみた。
「まぁそうかもしれないな」
「でも、陰と戦うので…素手では…」
そこに静が矛盾に気づいた。素手で戦うとなると、陰に触らなくてはなるからだ。
「戦う時はこれ付けてるよ?」
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