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「新一さん、そこで諦めたらゲームセットですよ!」
スポーツ漫画で出てきそうなセリフが聞こえたと思ったらいつの間にか早苗が横に立っていた。
「こんな弾幕、思わず小指を角に当ててしまうシチュエーションを作るより簡単ですよ!」
「そうなのか・・・・」
例えが微妙すぎる・・・。
なのに、リアル感を感じるのは何でだろう・・・。
「弾幕を避けるコツは弾の軌道をよく見、最後まで決して諦めない事です。 今から私がお手本見せますから参考にして下さいね」
そう言うと早苗は弾幕に向かって走り出した。
危ない! と思ったが早苗に被弾する様子は無い。
よく見ると早苗はしゃがみ、跳び、サイドステップやバックステップを組み合わせて避け続けている。
そんな光景を目にすると早苗の通った道だけ通路のように見える。 いや、そこだけじゃない。 よく見ると先程まで避けるのは無理だと思っていた弾幕に複数の抜け道がある。
早苗が言いたかったのはこう言う事か。
抜け道を見つけた途端、急に出来る気がした。
「よし、やるか」
その瞬間、100を越える弾幕に突っ込んだ。
先程の早苗の動き、そして避けれるルートをしっかり頭に記憶、イメージする。
しゃがみ、跳び、サイドステップやバックステップを状況しだいに使っていくとすぐに視界は晴れ、目の前に早苗と神奈子様が拍手をしていた。
「おみごと、早苗のサポートがあったとはいえ、初見で出来たのは実に見事だった」
「これなら妖精や下級妖怪程度の攻撃ならかわせますね」
「はっ?」
現在、身体中冷や汗だらけだ。 避けきる自信はあったものの、やはり緊張で汗だらけだ。
けっこう自分なりに頑張ったと思ったら下級妖怪と妖精レベルだと・・・・・
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