初めまして幻想郷

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「・・・・そうだ」 ぼーっとしてるとある事を思いだした。 俺の能力の事だ。 能力は確か『理想を現実にする程度の能力』。 外の世界では無意識に使っていたらしいが、自身の能力が分かっている状態ならもっと効果的に扱えるかもしれない。 「とりあえず、試してみるか・・・・まずは、『片手でちゃぶ台をもち上げる理想の腕力』とか?」 軽く念じても力強くなった感じはしない。 それでも試しにちゃぶ台の底に手のひらをあて、持ち上げようとするけど、多少微動するが、持ち上げるには到らない。 こんなんじゃ駄目なのかなぁと思った瞬間、いきなり腕が上がり、ちゃぶ台が宙に舞った。 「・・・・・は?」 少し遅れてドンっと音をたててちゃぶ台が着地する。 相変わらず腕に力が備わってる感覚は無い。 でも今度はちゃぶ台の縁を掴んで持ち上げようとしたらフラフープを持ち上げたみたいに簡単に持ち上がった。 「す、すげー」 『理想を現実にする程度の能力』。 これは思ってたよりも扱いやすい能力かもしれない。 今度はレベルを上げて、物を出してみるか。 「何にしよう・・・・とりあえず『ミカンを出せる理想の右手』!」 ふんっ・・・・・あれ? 右手に強く念じても何も起きない。 もう一回。 ふんっ・・・・・・・・・・・・あれ? どんなに念じても何も起きない・・・・。 それどころかいつの間にか疲れを感じる。 この理想は現実にする事は出来ないのだろうか? これは色々と試行錯誤していく必要がありそうだ。 面倒臭いけど。
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