香霖堂は外来人の溜まり場所

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取り敢えず、急いで出かけるようの服、つまり私服に着替える。 妖怪の山以外の場所に行ったことあるのは早苗と同伴で行った人里ぐらいだから楽しみだ。 あ、そうだ給料袋持ってかないと。 「準備出来ましたかー?」 早苗の声が襖の向こう側から聞こえる。 身だしなみと荷物(スペカと給料袋だけだけど)を確認して襖を開ける。 「準備万端だ」 「じゃあ私の方から神奈子様に外出許可も頂いているので早速行きましょう」 そう言って俺達は外に出てフワリと浮いた。 あ、ちなみにこの2週間で飛ぶことには完全にマスター出来た。 神奈子様曰く、才能あるんじゃないかだとか。 「分かってると思うけど場所知らないから案内してくれよ」 「分かってますって。 場所は魔法の森入り口辺りです。 行きましょう」 そして俺達はフワリと浮いたまま山から離れた。 それから30分ぐらいだろうか・・・・。 視界の先に緑広がる木々、つまり森を見つけた。 あれが魔法の森だろうか。 「早苗、あれが魔法の森?」 「そうですよ。 魔法の森は文字通り魔法使いや魔力に関係する生き物が住んでいる場所です。 森の中は常人には危険な茸の胞子などが舞ってますから危険な場所なんです」 「へぇー」 名前がいかにもファンタジックで行ってみたいなぁと思ったけど、さっきの話を聞いて止めるか。 興味本意の行動で命を危険に晒したくないし。
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