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『理想を現実にする程度の能力』
そんな馬鹿みたいでチート染みた能力が俺が持っている?
「新一、貴方はその能力を少なからず実感しているはずよ。 例えば・・・・
大人気商品がまだ残っていたら良いなと思っていたら本当に残っていたり
大事な場面での勝負に負けたくない時に負けなかったりと」
たしかに紫のいう例は俺に見覚えがある事だ。 それ以外にも沢山ある。
それらは今まで単に強運の持ち主だと思っていた。 だが、それが『理想を現実にする程度の能力』のおかげだとしたら全てのすじが通る。 何故なら今までの運が良かった出来事は自分のなかの理想だったのだから。
「自覚は出来たようね。 改めて質問するわ。 今ここで幻想郷に来るか、私に殺されるか、さぁどちらを選ぶのかしら?」
「俺がこの世界に居続けると悪影響が起きるんだな?」
「ええ」
「俺が仮に幻想郷に行ったら警察沙汰や繋がりのもつ人達に迷惑などは?」
「私が責任持ってフォローするわ」
「なら俺はその幻想郷とやらに行ってやるよ」
この世界にはもう来れない。 親父にももう会えないとなると悲しいがしょうがない。
今思うと、あの時の突然の別れの挨拶はこの事を感じたから言ったのかもしれないな。
「一名さまご案内~」
「ぬおっ!?」
紫は指をパチンと鳴らすと足元に目が沢山並んでいる空間のスキマが出来上がり、俺は当然の如く落ちていく。
「・・・・嘘デタラメで言っちゃったけど何とか連れてくる事が出来たわね。 さぁてとこれからさらに幻想郷が騒がしくなるわね♪」
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