星のおはなし

☆射手座☆

★星座物語★

ケイロン(射手座)は上半身は人間で、下半身は馬のケンタウロス族の賢者で、クロノスとピリュラの息子です。

クロノスは妻レアの目を逃れるために馬に姿を変えてピリュラと交わったことで、半人半馬になったという。

ケイロンは、ヒベ、メナリベの父であり、アキレウスの養父。
そして、ヘラクレス(ﾍﾗｸﾚｽ座)、イアソン(ｱﾙｺﾞ船)、アスクレビオス(蛇使い座)、カストル(双子座)等の師匠でした。

古代ギリシアの北の山間の洞窟には、ケンタウロス族が住んでいました。
野蛮で粗暴なケンタウロス族は、しばしばギリシアを襲い、人々は恐れていましたが、その中でもケイロンは文武両道に秀でた例外的な存在で、アポロンから音楽、医学、予言の技を、アルテミスからは狩猟を学んだという。
ケイロンはペリオン山の洞穴に住み、薬草を栽培しながら、病人を助けて暮らしました。
また、請われてヘラクレスやストルら英雄たちに武術や馬術を教え、イアソンを養育し、アスクレビオスには医術を授けた。

ある時、ヘラクレスとケンタウロスの争いに巻き込まれ、ヘラクレスが放った矢が誤ってケイロンの膝に命中してしまった。
ヘラクレスの矢には、ヒドラの猛毒が塗ってあったために、不死のケイロンは死ぬこともできず痛みに苦しんだ。その苦痛から逃れるために不死をプロメテウスに譲り死を選んだという。
ゼウスは、そんなケイロンの死を悼み天に上げて星座にしました。

ケイロンは弓の名射手だったので射手座は弓に矢をつがえた姿をしています。