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それもあって今回はしう姉ちゃんとの同居生活をスタートさせたのだけれど、何から手を付けて良いのかイマイチ分からないのだった。 とりあえず、夕飯を作り終えた私は洗濯物を取り込みにベランダに降り立つ。 さすがしう姉ちゃんが拘っただけあってマンションの7階から見下ろす風景は壮観だ。 近くにある公園の緑が夕日に照らされて輝いていて、その隣に見える洒落た街並みに往来する人の姿が小さく見える。 「ちょっと出掛けてみよっかな。」 メインストリートにあるケーキ屋さんはしう姉ちゃん御用達と言っていたから、テイクアウトでもして来ようか。 帰って来た時のお姉ちゃんの喜ぶ顔を思い浮かべながら私は洗濯物を早々に取り込んで財布の入ったバッグを手に取った。
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