1.

14/54
前へ
/82ページ
次へ
「手伝うって、助手をするって意味だよね?」 「まさか、表紙をミウが飾るのよ!」 騙された、というかなんというか。確かに“そんなところ”としか言っていないから嘘をついたとは言い難いけれど、詐欺に近い。 でも、今更文句を言おうと言いくるめられてしまうのは目に見えていて、しかも同居の件もあるから立場が弱い。 「分かりました…」 限りなくテンションが下がった私を見て、しう姉ちゃんは私の背中をバンと叩いた。 「大丈夫!私がミウを美しく仕上げてあげるから!」 「原型が分からないくらいに仕上げて欲しいよ。」 私は導かれるがままに鏡の前の椅子に座って溜息を吐いた。
/82ページ

最初のコメントを投稿しよう!

458人が本棚に入れています
本棚に追加