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ジッと目を凝らして彼だけを追って、丁度顔がこちらに向いた時、私は無意識に息を止めていた。 切れ長の目は鋭くて、白髪に近い金髪はド派手で、黒のTシャツはラメでキラキラと輝き、私とは全く別の人種だ。 普段だったら慌てて目を逸らすような男の子なのに、そのあまりの美しさに私は息を止めて見入っていた。 魅入られた、というべきか。 踊り終えた彼は額の汗を無造作に手の甲で拭いながら、一つのテーブルの方に歩いて行く。 そして、知り合いらしい男の子に迎えられて椅子に腰を下ろすと手近にあったグラスの中身を一気に飲み干す。 上向きになった顎から滴り落ちる汗さえも、キラキラと反射して美しい。 私は思わず立ち上がる。 どうしたいのかよく分からないけれど、少しでも彼に近付きたかった。
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