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でも、そんな決意を込めた言葉だったけれど彼にはどうでも良いようでそれ以上私に話し掛けてはこなかった。
音が激しく、キラキラと光が当たる場所を目指して彼が私を引っ張って行く間も私は雲の上を歩くかのようにふわふわとしていて、夢のような状況に舞い上がっていた。
私はミウ、私はミウ。
呪文のように呟く自分が可笑しいけれど、そうでもしていないと突然現実に戻ってしまいそうだ。
彼は私の手を取る。
「どうやって踊るか分からないんだろ?」
彼の声に私は素直に頷く。
「無謀な奴だな。」
彼はちょっと馬鹿にしたみたいな表情を浮かべたけれど、周りとチラリと見ると一人の女の子を指差した。
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