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「あんな感じに踊れ。」
女の子は軽く身体を揺らして踊っている。
別にあんな感じでリズムを取るだけなら出来そうだ。
彼の顔をチラリと見上げると、彼の視線とぶつかった。慌てて視線を逸らす私に彼はフッと息を吐いた。
「変な奴。」
アッサリと離された手を寂しく思いながら私はフロアに激しく流れる音に合わせて軽く身体を動かす。
でも、彼はそんな私の横で踊りだした。
それは私なんかと比べ物にならないくらい流れるような動作で、ステップで、器用に私の周りで踊りだす。
まるで私と一緒に二人で踊っているかのように私に手を伸ばしたり腰に手を回したり、私を巻き込んで踊っている。
凄い…
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