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彼の瞳は元々大きくて切れ長で、間近で見るその物凄い目力と更に一段と増した色気に私は怖気づいた。
良く分からないなりに危険だと本能的に悟った。
このままじゃ彼に飲み込まれてしまう。
私は伸びてきた彼の手を反射的に払い除けると何も言わずに踵を返して扉を開けた。
背中越しに彼が何か言った気がした。
でも、それがどんな言葉なのか確かめる術もなかった。
後からしう姉ちゃんにはこっぴどく叱られた。
「アンタはサッサと逃げたけど、展開が読めずにあの男に確認しに言ったらあの男の連れに捕まってしつこく連絡先を聞かれて大変だったんだから。」
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