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「では、出場に向けて実技、筆記ともに頑張って下さい…もう出場が決まっているからといって勉学を疎かにしては駄目ですよ、ウルさん」
「ウル君寝てます」
「ぶん殴っておいて下さい、では終わります」
エミルの号令の後、教室内の生徒が雑談を始める中それに混じって鈍い音が誰かの頭から聞こえてきた。
「セイン」
「え?」
名前を呼ばれ、セインは振り替える。
振り替えるとそこには自分がナワトル学院で知り合ったウルかいた。
「あ、う、ウルさん…!こ、こんにちは…」
相変わらず会話に慣れていないのかつっかえながら挨拶をする。
「ああ、今大丈夫か?」
「は、はい!大丈夫です…けど…」
セインはちらっとウルの頭を見た。
「何だ?」
「そ、そのコブ…ど、どうかされたんですか…?」
「人の話をちゃんと聞かないとこうなるっていうお手本だ」
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