選出

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「う、打ち合わせ…ですか?」 「ああ、お前も参加するだろ?」 ナワトル学院での戦闘から二週間。 あちらの軍から長い事情聴取をされたエターナルの生徒達は予定より一週間も長く『アステア国』に滞在する事になり、こちらでの授業が再開したのはつい昨日の事。 同盟国のほとんどが参加する『魔法学院新人対抗戦』という大イベントに関する事がほとんど生徒達に伝わってない状態だった。 伝わってるのは選考方法のみ。 「た、『対抗戦』ですよね?ま、迷っていたのですがやはり参加したいなとお、思いまして…」 「そうか、なら一緒に『ヴィジョン』先生のとこまで来てくれ。対抗戦について軽く説明があるそうだ、確かお前は次の授業免除されてるだろう?」 「そ、そうですね…じゃあ、い、行きます…」 「とりあえず基本的なルールの説明だけらしいからあまり時間をとらないと言っていた、すぐ終わるだろう」 「は、はい」 周りの生徒達が次の授業場所に急ぐ中、ウルとセインだけは急ぐ様子も無く並んで研究室へと向かい始めた。 「き、決まってるのは私とう、ウルさんだけなんですか…?」 「ああ、軍からの指名の俺と学院からの指名のセインの二人だけだ」 「な、何か恐れ多いです…わ、私なんて何の取り柄もないのに…」 「そんなことはない」 セインが自分のことを卑下した瞬間、即座にウルがそれを否定した。 「指名されたという事は取り柄があるということだ…自分のことを過大評価も過小評価もするな、認められている事を素直に受け止めて、それでも満足せずに上を目指せ」 「あ…」 「ま、治癒術のことはあまりわからないから偉そうに言えないんだがな…」 「そ、そんなことないです!そんなこと…あ…」 力強く否定した後、周りにまだ生徒いたことに気づき、セインは小さくなった。 「そんなこと…ないです…」 恥ずかしいのかセインは頬を赤くしながら小声でぼそぼそ呟いた。
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