幼き戦争の唄

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言葉で殺しあうぐらいなら僕は魚のままでいい。 悲しみはどん底。 雨の降る火曜日。 枕は濡れ濡れ、冷蔵庫はぶいんと鳴った。 レインコートを着た子供達の戦争。 どんぐりの銃弾と枯木の剣。 水溜まりは長靴の前では地雷にすらなりはしない。 「お前さんはいつの間に大人になった?」 老人の枯れた声とピーター・パン症候群の僕と。 あぁきっと雨は止まない。 ずっとこのままでここにいさせて。
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