5/7
前へ
/111ページ
次へ
…普通に働く訳では無い。   何故かそう思った。   黒田は白山を見てそう考えた、この男の強さを考えると、普通に社会人として働いて身につくモノとは到底考えられない。   例え子供の頃から、と、考えてもやはり恐らく無理だろう。   となればこの白山魅導という男は、恐らく戦うという一点のみで生きて来たのではないだろうか。   「ま、暇だし…いいよ、付き合うぜ」   黒田は白山に頷く。   「よし、それじゃあ行くか…」             ―――二時間後   白山と共に訪れたのは市内の総合運動場だった。   「ここで何をするんだ?」   「待つ。」   そう答えて白山は腕を組んで目を閉じる。   「待つ?何を?」   「最近ここらに出るんだよ…」   「出る…幽霊か何かかよ…」   黒田の反応を鼻で笑うと、白山はあっさり否定した。
/111ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加