雨景色~ツユケシキ~

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雨景色~ツユケシキ~

僕はあなたの 笑顔に恋をした… いつも朝 声を掛けてくれるあなたに 僕は恋をしたんだ… 衣替えであなたは 真っ白なシャツを着ていて… 僕は本当に綺麗で カワイイと思って見ていた… でも 僕から声を掛ける 勇気がなくて… どうしても あなたと会話がしたくて… そんなある日 放課後に突然降りだした雨たち… 傘をたまたま持って来ていた 僕の前には ただ雨景色(ツユケシキ)を 眺めるあなたが立っていた… 僕は精一杯の 勇気を出して あなたへ声を掛けた… “傘、貸す?” 傘をあなたへ貸して 思いっきり走ろうとした時… “一緒に帰ろ?” 僕の普通の傘は “相合い傘” というカタチへ変わり 雨景色の中を 2人で歩き出した… あなたが濡れないように 必死に傘を持つ僕の左手… びしょ濡れの右肩… …そして僕の左手に 触れるあなたの右肩… 梅雨時期が来ると… あの時の記憶が 胸を高まらせる… …そして僕らは 少しずつ大切な存在へと 変わっていった…
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