中学1年生~夏~

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翌日からは夏休みに入り、約束どおり太田たちと近所の夏祭りに行った。 お祭りは普通に楽しくて笑ったけれど、頭の中では違うことを考えていた。 夏休みに入る前に聞いた上田の声や表情を、ふとした時に思い出してしまう。 思い出した瞬間に、胸の辺りに広がるザワザワとした落ち着かない気持ちを何て言うのか……。 初めはわからなくて戸惑ったけれど、今ならわかる。 逢いたい 笑顔が見たい 声が聴きたい そんな想いなんて、一つしかない。 だけど素直に認めたいような、認めたくないような… 。  
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