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「ありがとうございます。」
そいつははっきりとお礼を言う
珍しくお礼を言われ少し驚いた
「いや… 、」
つい、ごもっていると
急にそいつがこっちを向いた
「それより僕、
自己紹介しましたよね?」
「ああ、したな。
転校生の朱瀬だよな?」
「はい、なら何故
貴方は名乗らない?」
敬語が無くなってる気がするが
そう言われてやっと気付いた。
「すまない、忘れていた。
俺は寮長の深堂亜貴だ。」
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