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最後に見た空
気がつくと静寂が自分を包んでいた。
チェックしたが左手以外はどこも動かない左手の先には黒く原型が分からない塊が炎を上げていた。
ヘルメットのミラーシールドを空けるとゴムやプラスチックのくさい匂いが入ってきた。
今の空は赤かった。たぶん血の固まりが水晶体に入り見るもを変えないた。
「負けてない、ま…だ、これ…からだ」
ついに視界が狭く暗くなってきた。
さっき迄むき出しの体でインターセプターに跨り時速300キロ超の空気の壁と戦っていた超高速
極限状態の冴えた意識とは違い意識が霞み薄れる。
頭の中で「残念だ、ジュニア、ママをたのむ」左手が砕けたアスファルトの路面に堕ちた………………………
「ハッ、ゥ」声にならない呻き
悪夢から覚めたが、やはり体が動かない、ベッドの上で頭から必死に命令を出す。
「クソーまだあの夢が俺を縛るのか」
光の無い暗い空間の中で昔の敗北感をリピートした。
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