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二人はレジで話してた事に気付き、雅樹は「何時に終わるの?」と聞いてきた。
「今日は22時までなんだ」
「じゃあもうすぐ終わるじゃん。久しぶりに会ったんだし、ちょっと話さない?」
「えっ、あ……、うん……」
「ダメ?」
「少しなら……」
「じゃ、駅前のファミレスで待ってるから、終わったら来てよ」
「わかった。じゃ、後でね」
ナオは仕事を上がるとファミレスに向かった。
二人はアイスコーヒーをすすりながら話始めた。
「久しぶりだよねー。雅樹くんは今何やってるの? ハードな仕事って言ってたけど」
「うん、まあ、力仕事が主だし、納期日が決まってるから、結構大変だったりするんだ。夜中までかかることもあったりね」
雅樹は、印刷会社で働いていると言っていた。
「へぇー。ところでさ、彼女とかいるの?」
「いきなり?」
「だってさ、アダルト借りてたから」
「それ言うなよー。普通だろうよ。彼女いるとか関係ねーし」
「いるんだ?」
「まあ……、一応ね……。そっちは?」
「……気配すらなし!」
「そうなのか? 別れちゃったとか?」
「ん~、あたしさ、ちゃんとした恋愛が出来ないんだよね~。な、ぜ、か!」
「ん? どうゆう意味?」
「だから……、好きになる人が既婚者とか、彼女いたりとかさ……。そうゆう人ばかりに惹かれちゃうんだよね……。自分が嫌になるよ」
「あ~、そっちか~。でも、好きになる気持ちは大事だからな。いつかきっといい人に巡り会うから、諦めるなよ」
「諦めるなんて言ってないじゃん!」
「アハハ……。なら大丈夫だな」
二人は1時間くらい話した後、雅樹が車でナオを家まで送ってくれた。
「送ってくれてサンキュー。助かっちゃった」
「俺から誘ったんだし、当然だよ。また会おうぜ~」
雅樹はそう言って帰って行った。
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