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「ファ~~ 良く寝たわ~ よいしょっと・・」
押入れから這い出したギンコですが、夕方なのにマーヤの姿が見えません。
「もう! マーヤったら、どこほっつきあるいてんのかしら。早くゴチソウがほしいのに~」
突然、ギンコは部屋に漂うただならぬ気配、そして重いよどんだ空気に気が付き、身構えました。
なんともいいがたい恐怖感を呼ぶ冷気といったものです。
それと同時に、部屋の隅の机の下に縮こまって隠れているマーヤの姿を発見。
警戒しながらも、ギンコは小声で
「マーヤちゃん! マーヤちゃんったら、そんなとこに隠れて何してんの?」
マーヤはギンコの声に振り向きはしたものの、暗い顔で、すぐにまた机の下にもぐりこみ必死で耳を押さえてます。
ギンコは、仕方なくマーヤのほうへ飛び立ったのですが、突然の衝撃でたたき落とされてしまい、フラフラになりながらも相手の姿を探し求めます。
念のため、頭の前面中央にある触覚で周辺の気配や磁気変動を調査しながら、マーヤのほうへとヨロヨロと進みます。
その時、マーヤの後ろ側の部屋の隅に、異常な磁気の集まりを検知しました。明らかに霊的な邪悪な者が潜んでいます。
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