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「用事ないなら出てけよクソ兄貴。お前と話すと胸糞悪くなる。今すぐぶっ殺したい。撲殺と刺殺どっちがいい?」
真顔でハサミとバッドを両手に持ちながら言うと、兄貴はやっと笑うのをやめ、後退った。
ひいっ、と情けない悲鳴と共に。
「まあまあ、落ち着けよ一人称が俺で可愛くないけどかっこいい妹よ」
まじどうやって殺してやろうかコイツ。まあ、かっこいいって言ったし許してやろう。
「実はな、明日ZERUMAのライブなんだよ。」
ZERUMAというのは、兄貴がヴォーカルとして所属しているロックバンドだ。
「で?」
「紅葉高っつー学校の文化祭のゲストで歌いに行くんだけどさ、その学校男子校な訳。しかも入場無料。部外者参加し放題。俺らのライブ見るついでに生BL鑑賞でもどうよ、祐ちゃん」
な ん だ っ て ! ?
「よだれ垂れてますよ祐さん」
「じゅるっ(よだれを吸う音)、なにそれいくいくいくいくそこどこだよ絶対行くーーー!」
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