恐がり生徒会長

7/15
前へ
/48ページ
次へ
ここで待つべきか、それとも探しに行くか 僕がどっちがいいかと迷っていると、背後の草むらがガサガサッと動いた。 大きく肩を揺らして振り向いた。 な、なに… 不審者…? だ、だったら捕まえなきゃ 怖くて足が竦む… 僕は思いきって音がした所に突っ込んだ。 「何をしている!」 「…あっ…」 そこに居たのは子犬を抱えた城木だった。 僕は驚いて一人と一匹に駆け寄った。 「こんな時間に出歩いてはいけないはずだが?」 「……くうちゃん、寂しそう…連れて、く…」 「ペットは立ち入り禁止だ」 城木はぎゅっと子犬を抱き抱えて走り出そうとした。 「あっ、おい!待て!」 俺は慌てて城木の腕を掴んだ。 腕の中の子犬が寂しそうに鳴いた。 .
/48ページ

最初のコメントを投稿しよう!

428人が本棚に入れています
本棚に追加