二十三章

22/22
1512人が本棚に入れています
本棚に追加
/549ページ
これでいいのだろうか。 この選択は間違っていないだろうか。 そんなの、わからない。 「行こう。晋作」 だが今の俺には……。 「ああ。…………じゃあな、輝生」 これが、最良の選択なのだと信じるほかないんだ。 「…見て!へーすけ………」 次第に小さくなる輝生の声。姿。 『晋作!』 嗚呼、俺は―――……。 「晋作…」 振り返って立ち止まる俺を、桂が悲しみを帯びた声音で呼ぶ。 「なぁ、桂……俺ぁ、今でも」 あいつのことが、好きらしい。  
/549ページ

最初のコメントを投稿しよう!