三章

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「なんやと!?」 ああっ!女将さんに角が生えてる!? 「誰が住ませたって飯も食わせたっとう思ってはるんや!もうあんたら出ていけーっ!!」 「うわぁっ!?」 ズシャッ、と。 衿を摘ままれて放り出された。 「いっ、た~…」 てか私なんも言うてへんやん! 悪いの晋作やん! 「うぎゃっ!?」 ……晋作は背中蹴飛ばされたらしい。 私の横に倒れこんできた。 「…晋作のせい」 「なんでだよ。てめぇも騒いでたろーが」 「それちゃうやん。いらんこと言うからやん」 「……」 晋作は立ち上がって、勝手に先々歩き出した。 「あ、待ってや」 「さっさと行くぞ。まずは小物屋だ」 まぁ、兎に角。 晋作とっちゅーのがあれやけど。 「楽しみやなぁ!」 「……ああ」 初めての京の町巡りや!
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