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ヨチヨチとまた俺は不自由な体で歩く。自分の部屋には父がくれた本が沢山あり、母がくれた紙とペンが机にあった。
どうやら母は俺が"亜叉"であったことを知っているらしく、あちらの家族にお手紙書きなさい、と言われ嬉しくて泣いたのを覚えている。
ー拝啓、家族と聡へー
お元気ですか。俺はまた赤ん坊から人生をやり直してます。家族はいい人ばかりで、隣の同い年の双子と、その双子の友人と仲良くなりました。
俺のことは運命だったと思って気にしないでください。
忘れては欲しくないけれど、引きずらないでください。
また書きます。
ーアマタ
書き終わって俺は手紙を引き出しにしまう。
届かないのは残念だけど、自己満足はできるのは確かだった。
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