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「あ…うきゃあぁ」
「だから付き合えないって」
「うきゅう…」
「いつも思うんだけどぉ、よく不気味ちゃんの言葉わかるよねぇ」
ぴたりと花子と太郎の動きが止まる。
そして二人は顔を見合わせぽつりと言った。
「わからずに話してたのか」
「頼子の思考回路も大概わからん」
「なによぉ~不気味ちゃんなんとかいったげてぇ~」
「あぎゃぁあぁああ」
こうして、深夜の茶会はだらだらと大した議題もなく進むのである。
「それにしても、最近のガキは可愛げがないな」
「可愛げないねぇ」
かちかちと音を鳴らしながら、個室のドアの上に一人の老婆が現れた。
「あたしゃこの前脅してやったら、「いらねぇっつってんだろ」とかぬかしおっての」
「どこのガキも同じだねぇ。アタシは何度も呼ばれて疲れたさ」
「うきゃあぁ」
「お前は殺しちまうんだから関係ねぇだろ」
「みんな大変なのねぇ」
頼子は暢気に茶を啜り、みかんを一口放り込んだ。
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