我、君を愛す

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・発芽  いつもの電車のいつもの場所、いつもの時間。  でもその日から変わったんだ。  君が、その時間に加わった。  一つ隣の扉にもたれ掛かる君、きらきらと日の光を浴びて髪が輝いている。  ボクは人と人の隙間に見えるその姿を、本で目線を隠しながら覗き見る。  君はボクの視線に気付かない、ずっと外を見ている。  なんて綺麗なんだろう。  この日から朝の時間が楽しみになった。
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