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「何?何があるの?」
「しかしそれはとてつもなく卑怯というものだよ、ゆい君」
「卑怯こそ我が生きる道と心得たり!!さあ!その方法を教えなさい!」
「それは…」
それは、京が眼鏡を外し、私を壁へと追いやって覆い被さり、すっと顔を近づけ…寸止め、だった。
「…ひ、卑怯者」
「卑怯こそ我が生きる道…だったんじゃなかったかな?ゆい君」
顔が熱い。
コイツ、よくみたらかなり背が高くて、顔も悪くないじゃない。
も、勿論、まひる君の方が上だけどっ!
「脳ある鷹は爪を隠すものだよ、ゆい君。そして、狙った獲物にだけそれを見せるものさ」
こんな王道な方法で…!
でも、私はもう確信している。
これは遠回しな告白で、私は見事それに落ちたわけで。
結局、私はまひる君を諦めて京と付き合っている。
多少の妥協も必要と言いながら、今の時間が長く続くことを願っているのだ。
追伸、まひる君は未だに独り者らしいです。
モテる奴ほど彼女ができないんだ、とか。
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