10人が本棚に入れています
本棚に追加
頭の中で唐揚げ位の石が跳ね回ってぶつかってる感じがして痛い。
蹴った奴は動かなくなったオレを見て少し吃驚したらしい。
水は飲ませて貰えたけど、やっぱ、なんか、理不尽。
蹴った奴は「天籠」っていうんだって。
池の上に浮いてて、たまに向こうが透けて見える。
街で見る人間とはちょっと違う服を着てて、人がいっぱい集まる時に着てる…浴衣?あれに似てる。
髪がちょっと長くて女かと思ったんだけど違った。
どうやって知ったか?それはご想像にお任せで。
「で、お前誰だ?こんなところに何しにきた」
此処じゃ食いもんとれねぇだろ、とやや睨み目で見られる。
ちょっと、怖い。
「どうせオレの言ってる事わかんねぇ癖に…人間てホント変」
「解る。馬鹿にするなよ、駄犬めが」
吃驚した。
今までオレの言葉わかる人間なんて一人もいなかったから。
「オ、オレは、月読!この山で狼になって、この山を支配する為に来た!」
最初のコメントを投稿しよう!