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現在、俺はとてつもない面倒にみまわれている。
ことの発端は三つ前に立ち寄った街でのビンゴ大会。
当たるはずもないと思って適当に参加していた酒場の隅っこ。
「八ば~ん!…えっとぉ…二十五ば~ん!」
さくさく印が増えていく。
そうそう、初めは上手く揃うんだよな。
「三十一ばん~!…五十七ば~ん!」
はいはい五十七番っとな…ん?
「び、ビンゴ!」
「出ました!ストレートビンゴ!」
そう…これがいけなかったんだ。
気づかずスルーしていれば良かったんだ。
ツインテール可愛らしい酒場の看板娘が台車に乗せて持ってきた包みは馬鹿でかく、俺の背丈を簡単に飛び越えている。
「今開けちゃいますか?あとでこっそり開けちゃいますかぁ?」
「兄ちゃん今開けろー!」
酔っぱらいのヤジに押され、今開けるように指示したのは第二の失敗か…。
俺の苦悩は、この瞬間から続いている。
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